恋愛。
それは人類、いや生物史上において決して欠けることのないであろう重要であり、時に人を大きく悩ませる種ともなりうるものでもあります。
故に繊細でナイーブな問題も含みやすく、誰にも自身の恋愛事情を相談できる人もおらず人知れず苦しんでいるという人も少なくないかと思います。
その中でも今回の記事では「自分が嫌い」で恋愛に問題を抱えている人達の為にフォーカスをあてた内容をお送りしていきたいと思います。
Contents
恋愛がこわくてうまくいかない、うまくいかない人の恋愛パターン
「自分が嫌いで恋愛がうまくいかない」「恋愛するのがこわい」感じてしまう人は少なくないように思います。
自分から恋愛と距離を置いてしまう人もいますし、相手、ひいては恋愛から逃げられてしまうというパターンも「自分嫌い」の人が陥ってしまいやすい悪循環だと思います。
真面目に、必死に誠意を込めて相手に対応しているつもりでもそれは裏目に出て「重い」「ウザい」と相手に避けられてしまうようになる。
また、そういった事を経験した事がキッカケで深く傷ついてしまい、それ以降は恋愛をする事に対して強い憧れを心の隅に抱いていたとしても、それに対して嫌悪感や否定的な気持ち、または「ひとりが楽」などと開き直ってどんどん恋愛から遠ざかってしまう人がいます。
遠ざかれば遠ざかるほど、恋愛が恐くて億劫なものとなり、それが強い憧れとは裏腹に自分とは無縁の世界かのように思えてくるようになっていきます。
その恋愛がうまくいかない根底にある原因の1つが「自分嫌い」という感情が理由だとすれば、なんとも歯痒いものです。
ここで自分嫌いの人が恋愛に悪影響を及ぼしてしまう理由をいくつかみてみまし
- 自分が嫌いな人は人の事も愛せない
- 相手に対して依存的になりやすい
- 自分が嫌いで人が恐いので、相手を楽しませる事ができない
順に解説していきましょう。
1.自分が嫌いな人は人の事も愛せない
よく人間関係はその人の心を映し出す鏡といわれますが、自分に対しての疑心、嫌悪に満ちた感情という心は、皮肉にも人間関係という鏡が目に見える形で現実世界に表してくれるのです。
なぜなら自分が世界を見る目というのは、「自分の心」というフィルターを通してから見るので、当然これは人を見るときにも大きく影響してきます。
根本には「自分が嫌い」というブリーフ(信念)をもとに、人のあれやこれやの言動を見ると、自分に対して抱く嫌悪感、不信感、または不快感といった感情を他人に投影してしまうことで、最初は魅力的に見えていた相手に対し、些細なキッカケを引き金に相手のことを嫌いになってしまうという傾向もあります。
2.相手に対して依存的になりやすい
自分が嫌いな人というのは、基本的に自信がなく、心が不安定で無価値観をもっており心の中に大きな隙間が空いています。
その隙間を好きな人や恋人に埋めてもらいたいという心理が働いてしまうのです。
自分が自分を愛せない代わりに、好きな人や恋人に「自分を愛してもらい、価値を認めてもらいたい」という心がでてきてしまうのです。
相手も自分の事が好きでいてくれている内は、少しはその欲求が満たされたかのように思えて幸せを感じるかも知れません。
しかしそれは一時的な安堵に過ぎず、その状況に少し慣れてきたころ、自分の少しもの期待が外れると、「相手に裏切られた」気持ちになってしまい、相手に対し怒りを感じてしまい、そのまま喧嘩になったり関係を壊してしまったりします。
自分嫌いで依存心の強い人は、そもそもの段階から依存心の強さが非言語的に無意識の部分で伝わってしまい、なかなか恋愛に発展しにくい傾向もあります。
3.自分が嫌いで人が恐いので、相手を楽しませる事ができない
自分が嫌いという感情に支配されると、必然的に自信が削がれていってしまいます。
自信がなくなると妙に人前で、特に異性や好きな人の前では顕著に表れやすいですがおどおどしてしまったり、相手に対して冷たくなったりという態度になってしまうので、相手はそれを見て「この人といても楽しくない」と退屈に思ったり「嫌われてるのかな」と感じてどうもかみ合わなくなってしまうのです。
これが例えば女性で、相手は自分に自信があり包容力のある男性からしたら「かわいい」となることもありえますが、それでも相手に避けられてしまう可能性は否めません。
このように最悪の場合だと、自分で自分が嫌いな上に更に相手にまで嫌われてしまう結末になりかねないのです。
恋愛を楽しめる人とは
では前章で述べた恋愛が恐い、もしくは億劫になってしまい逃げたり避けたりしてしまう人と、ふりまわされることなく適度に余裕を持って恋愛を楽しめる人との差は何なのでしょうか。
ここでまた恋愛上手な人の特徴をいくつか挙げてみましょう。
- 自分に自信があって心が安定している
- 相手に依存しないので、いらない気遣いをしない
- 1.2の結果、自分も相手も楽しめる関係を構築することができる
こちらも順にみていきましょう。
1.自分に自信があって心が安定している
自分に自信がある人は心が安定しています。
故に落ち着いた考えで物事を冷静に見ることができますから、人との適度な距離感を常にキープしています。
他人に依存することなく、自律性、主体性もありますから見る人に安心感を与え頼りがいもあります。
特に男性だとこういうタイプは一目置かれてもてるでしょう。
女性の場合だと、か弱そうで優柔不断な感じが男性に好かれる事も少なくないので一概に当てはまるわけではありませんが、「人と適度な距離感をキープできる」という部分が重要だと思います。
「重い」「ウザい」などの印象とは対象的に、この人となら面倒なことは割り切ってしまって「お互いに楽しめそう」という印象が持てるのです。
「割り切ってしまって」というのは、相手の過去を必要以上に詮索したり、もう済んだことを後々引っ張りだしてきて議論したがるようなタイプではないということです。
逆にそういう事をしたがるタイプの人は程度の差もありますが男女問わず嫌われる人になります。
見た目はタイプの異性で会っても「あとあと面倒なことになりそう」などと思われてしまっては、実るものも実らなくなります。
お互いに依存しあえる関係と無意識に結ばれてしまう「共依存タイプ」と呼ばれる人達もいますが、こういう関係も後に大きなトラブルを起こす確率が非常に高いです。
2.相手に依存しないので、いらない気遣いをしない
自由に恋愛を楽しめる人というのは、前述の通り自分に自信があって心も安定して余裕がある為、変に人に「好かれよう」とか「嫌われないように」とかいらない気遣いをせずに人と接することができる為、比較的リラックスした人間関係を築くことができます。
人は相手が「気遣おう」と緊張している相手と一緒にいるとその緊張が伝わってきてなぜか自分も気遣ってしまうという状態になってしまい疲れます。
そう、自信がなくてオドオドと気遣いしている相手と接することは疲れるのです。
「あの人といると疲れる」という認識で見られるようになってしまうと、自分も相手も悪気はないのにその人の元から人が去っていきます。
一度そのような状態になってしまうと、更に「人が寄り付かないオーラ」が滲み出てきますから、人づての紹介はおろか新たな人との出会いは少なくなるばかりでなく、あったとしてもその後関係が発展するということもなくなってしまいます。
恋愛を楽しめる人というのはその逆です。
「一緒にいて楽しい」と思われるような、人が寄ってくる人の元には次々と新たな出会いがあるものです。
3.自分も相手も楽しめる関係を構築することができる。
心が安定していて、相手に依存することなく人と接することができるとき、互いの間に余計な緊張感やしがらみはなく、心の余裕をもって関係をもてる場合「一緒にいて楽」という感覚になります。
友人関係でもそうですが、特に恋愛相手において、一緒にいて気持ちが重たくなったり疲れるような、緊張関係のほぐれない相手と一緒にいたいと思うでしょうか?
出会って慣れないうちは少しの緊張感やドキドキ感があるのは当然ですし、それが初々しさという言葉で表せる程度のものであればそれも恋愛の醍醐味です。
しかし余計な気ばかり使わなければならない相手と一緒にいて楽しいと思える人などいないのです。
心に余裕があり、相手に依存しないというメンタリティでいれるとき、ラフに柔軟性を持った気持ちで相手と接することができてお互いが「一緒にいて楽=一緒にいて楽しい」と感じれるのです。
自分嫌いな人が恋愛の苦手意識を克服するには
これはハッキリ言ってまず自分嫌いを克服するのが一番手っ取り早いです。
前章、全前章でみてきたように「自分嫌いで心が不安定な人」と「自分に自信があって心が安定している人」との間には人との関わり方が大きく違います。
それが人との出会いの量や質を決めるばかりでなく、その出会ってからの関係の発展がまるで違うのです。
ですので「急がば回れ」ではありませんが、まずは自分嫌いを克服するのが最も手っ取り早いです。
自分嫌いになるメカニズムやその克服法は過去記事にもいくつか書いています。→「自分嫌いになる心理とその克服法」
まとめ
いかがでしたでしょうか。
自分嫌いと恋愛に対する苦手意識の関係はかなり密接に繋がっています。
自分嫌いが克服されれば、恋愛のみならずその他の人間関係や、人生における様々な問題やチャレンジにより積極的に取り組むことができ、充実した楽しい生活を送れるようになるでしょう。
これだけメリットしか見当たらない「自分嫌いの克服」をしない理由はないと思います。
人生は有限です。
一刻も早く、その自分を安く見積もり失敗を運んでくるような厄介な感情を排除してしまうことが、自由な恋愛、そして人生へと誘ってくれる鍵となるのです。
こちらの記事もご覧ください。⇒自分嫌いになる心理とその克服法