どうしようもない「あがり症」を克服する方法はあるか

これは一度ハマってしまうと厄介だと言える問題。あがり症。

その症状だけならともかく、本人の性格や度合いによっては社会不安や対人恐怖に陥ことで回避的な性格になってしまい、「望まぬ人生を生きる」など、2次的3次的な症状にも繋がる可能性さえあります。一度ループにハマってしまうと、無意識の中でそれが「クセ」になることから、症状が慢性化して抜けられなくなるのかも知れません。

そんな厄介なあがり症はいかに克服するか。その方法について考えてみましょう。

ほとんどの人に仕込まれたあがり症プログラム

真面目そして恥の文化を持つ日本人、であれば想像に容易いですが、そんな日本人の私達から見たらオープンな印象を持つ欧米人でさえ、およそ半分以上の人が人前で喋ることに強い緊張、「あがる」ことに対する恐怖を感じるそうです。言ってみれば人前で緊張することもあがることも当然といってみれば当然なので、本当は緊張やあがり症に対して特別気に病むほどのことではないのです。

しかしそれでことを片づけていてはこの記事を書く意義がなくなってしまいますので続けます。ちなみに多くの人前で、など特別な機会として喋る際にあがってしまうというのならまだしも、1対1の関係でも「あがってしまう」というようなあがり症になると話は少々変わってきます。なぜなら社会生活を送る上で、人との関わりを皆無で過ごすことはほぼ不可能でありますし、そんな社会で生きるとき、1対1の会話にでさえあがり症を抱えているのであれば、人よりも余計な緊張と気疲れは大きくなり、精神の消耗も激しくなってしまいます。

故に対人関係に苦手意識や恐怖、ストレスや億劫な気持ちばかりが募るようになっていき、やがてはそれらを避けるため社会生活の中で回避的な行動が見られるようになってしまいます。

本当はしたいのにやれない、本当は言いたいのに言えない、本当は参加したいのにできないetc…

挙げればキリがないですが、自分の心に蓋をして、自分の意に反するよう選択、行動し、心に不協和を生み出し、自分の人生を思うように全うできなくなる。人によっては会社での業績、勉強は落ち、引きこもってしまったり、会社や学校を辞めてしまって、なるだけ人と交わらずに済む職を選んだり、と「あがり症」に悩む故、明らかに人生の質や生活そのものにまで支障をきたすようになってしまう、またはそうなりかけてしまっているのであれば、それは真っ先に何がしかの改善策を講じてそれを克服する必要があると言えます。

あがり症の元となる自分の「クセ」を知る

あがり症を克服するのであれば、その方法を考える前に、その自分が抱えるあがり症のもととなっている自分の「クセ」をまず知ることが重要です。あがり症に悩んでいる誰しも、もともとはそんなもの持っていなかったはずです。自分の性格や考えたものにしてもそれはあなたが生まれ育って今に至るまでの経験から後天的に身に付けたもののはずです。

その中で特有の価値観、捉え方や考え方、つまり思考の「クセ」が生まれ、そのクセに沿って生活、習慣、環境、経験が作り出され、その中でなんらかのキッカケのより「あがり症プログラム」が誘発されてしまったのだと思います。ということはその元となる思考のクセといった根を追及し、余計なプログラム閉じてを断ち切らなければなりません。

別の記事でも何度か言及していますが、私達日本人というのは人目を気にする文化の中で生まれ、生きてきました。⇒生きづらい国「日本」に隠されたその理由

そういった世間体や人目を重視する「恥の文化」で育ってきた日本人にとって、あがり症に悩む人が多いというのは必然であるとも考えられますし、余計にそれをこじらせやすい側面があるかもしれません。

それは何も自分だけに原因や責任があったり、自分が悪いわけではありませんから、あがり症に悩む自分を「意気地なし」と責めたり、「治せないのは自分の度胸が足りないからだ」と塞ぎ込んだりする必要はないのです。それは決して度胸や根性だけで良くなるものでもありませんし、「そんな自分」と見くびったり責めてしまっていては克服するものもできません。

それで「自分を見くびったり責めたり」というところにまずあがり症の元となる自分の思考の「クセ」がありますね。そこから進む思考を更に突き詰めていくと、

  1. 自信がない
  2. 人の評価を気にする
  3. いいカッコをしなければならない、うまいことを言わなければならない
  4. 焦る
  5. 緊張してあがる

単純なようですが、あがり症とは正にこんなメカニズムなのです。ただでさえ自分を責めやすい性格で(自分を責めない、いい意味でいい加減な人はあがり症になりません)自信がなくてしんどいのに、「~ねばならない」と自分を脅迫しに駆られ、あがってしまい落ち込む。

これでは明らかにしんどいですね。この順番で見ると、あがるというというのは言うまでもなく心に余裕がないからですよね。心に余裕があるあがり症なんて意味が分かりませんから。

ということはそのあがり症の克服の肝は「心に余裕を持つ」というのがゴールだと分かります。自分の心の「クセ」や動きを理解して、冷静に客観視することができればその時点で心に余裕があるということです。だからまずは最初にメカニズムを理解してもらう為にこの説明をしました。

それでは次により具体的な、あがり症の克服の実践方法を見てみましょう。


あがり症克服のゴールは「心の余裕」

とはいっても「心の余裕」とはいかにして生まれるのでしょうか。ところで心と体は連動しているといいますが、心に余裕がないときは、必ず体にも何がしかの影響が出ています。つまり体にも余裕がなくなっているのです。

「体に余裕」がないとはどういうことかと言いますと、「体にあそびがない」ということです。ガチガチに固まっているということです。体の筋肉が硬直して、鈍くなっています。それと同時に頭の思考や柔軟性にも鈍りが出ており、「ヤバい」と焦った結果「あがり症」が発動します。

このときは決まって横隔膜や腹筋に余計な力が入っていて「呼吸」も上手くできていません。呼吸は浅く早いものになっているはずです。

ということは、あがり症を克服するにはこの逆の状態を心身に作り出せばよいということになります。その逆の状態こそが「リラックス」ですね。あがりも緊張も、克服には決してなくては成り立たないのがこのリラックスです。

それを頭では理解していても、緊張した状態を体が記憶しているので、それが解けるまでは上手くリラックスできないかもしれません。体は思考に追いつくまでにタイムラグがありますから、徹底して体にリラックスした状態を記憶させるまで練習しなければなりません。リラックスの方法はネットで探せばいくらでも出てくるのでここでは割合しますが、一旦ここまでの流れをまとめますと、

  1. 自分の心のクセを理解して冷静に観察できるようになる(「『今うまいこといわなければならない』と思っているな、それに伴って緊張感が増してきた」のように)
  2. できる限り深く遅い呼吸を取り戻して、首や腕を回して体の硬直をほぐす。

ということになります。基本的にはたったこれだけのステップです。非常にシンプルですね。

ちなみに、深く遅い呼吸を意識するときのコツは、体の重心を落とすということです。たいてい緊張していて、あがるときというのは体の重心が胸や首元などの高い位置でやや前方に上ずっています。これを体の芯に戻すように、へそのやや下の奥、下腹部辺りにある深い位置まで落とすように意識するといいです。

このときの更に細かいポイントは、胸や腹部に力んでしまっている不快な緊張をフっと抜き、息を吸うときは肺の下にある横隔膜を広げるイメージで、息を吐くときは下げた重心の位置にある下腹部に重心を落とし直すイメージです。

緊張したとき、この状態を自ら作り出すことが出来て、かつそれを保つことができればまずあがることはありません。是非実践してみてください。

加えて意識面での話になりますが、人と話すとき、大勢の前で話すときは特にそうですが、緊張を覚え、あがりそうになるときというのは、自分の方を見ている人達の目線から圧力的なエネルギーの矛先がこちらに向いていて向かってくるイメージから空気に飲み込まれてしまいます。

そうではなくて自分が見ている人達に向けて、あくまでもこちらから皆さんに矛先を向けてエネルギーを出しているイメージを頭の中に持ちながら話すと更に効果的です。

一旦慣れてしまって、体に記憶させてしまえばあとは自然とできるようになるはずです。先ほどもいいましたが、最初は自分の心身を緊張、硬直させるクセが心身に染みついていますから、そのクセを解いて新たなクセ付けが完了するまでは多少タイムラグがあります。

それでも日々意識しながら取り組むことで必ず変化が起きてきますので、是非諦めずにこの克服方法の実践を続けてみて下さい。

あとはもっと根本的な問題として、すぐ空気に飲み込まれてあがってしまう人というのは、セルフイメージの低さにもその原因がある可能性が高いです。セルフイメージというのは、その名の通り自分が自分に対して持っているイメージのことですね。

例えば自分は「緊張しやすい」「あがり症である」「人よりも劣っている」「賢い」「頭脳明晰である」etc…などなど、自分にとって好ましいものもそうでないものも、人はあらゆるイメージを自分自身に抱いています。そしてこのセルフイメージによってもたらされる影響のすごい所でもあり恐くもあるのが、人は自分の意思に関わらずそのセルフイメージ通りに振る舞い行動するということです。

「自分の意思に関わらず」という部分が非常に重要なのですが、脳は自分のセルフイメージにそぐわない行動や考えは排除しようとしますので、いくら意識で「緊張しないように」「あがらないように」と考えてもそのほとんどが裏目に出てしまうのです。人が性格や行動、習慣をなかなか変えられないでいるとき、いくら意識で「修正しなければ」と考えても過去の変えたい習慣とセルフイメージが一致してしまっている限り、自分を変えることはできないのです。

ということは自分のあがり症という問題も、現在自分が持っているセルフイメージをから引き離すことがその根本的な克服になります。このセルフイメージを、「あがり症」とは無縁の関係性に持っていくことでその根本的な克服が達成されるはずです。

セルフイメージと赤面症の関係については、次回の記事で述べたいと思います。その予備知識として、まとめ下に貼ってある記事をご覧になって頂ければその理解にかなり役立つはずです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

冒頭にも述べましたが、あがり症と一口に言ってもそれをこじらせて放置しておけば、あとあと人生単位で見たときに非常に大きな損害となりかねません。なかなかこういったことは人に相談しにくかったり、相談しても体感した人でなければ共感やアドバイスも得にくい、克服の方法も分からず途方に暮れたその結果、自らを塞ぎ込んでしまうといったような実状があります。

悩みの渦中にあるときは心に余裕がなくてそんな風には思えないかもしれませんが、あがり症1つとってみてもその克服のキーは考え方1つだったりします。

自分の心が何に反応してあなたに望まぬ行動をさせているのか。その理解と観察が済んだらあとは克服方法の実践あるのみです。また、あがり症と切っても切り離せない心身の「緊張」や、「セルフイメージ」の話を交え、その克服に必ず役に立つ内容ですので、是非こちらの記事もご覧ください。⇒心体の緊張、顔の赤面・・・原因は何?対処法が分からない・・・


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